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波のまにまに

原発の罪深さ、またも=戸田栄

 台風19号では驚くほど多数の河川が氾濫し、80人もの犠牲者が出た。なかでも福島県の犠牲者数が最も多く、なんともいえない心持ちとなった人も多いだろう。福島第1原発事故以来の苦難の道程に新たな影が差した。

 30年近く前、高知市の横山龍雄市長(故人)に諭されたことを不意に思い出した。今はすっかりきれいだが、当時、高知駅の周辺はろくに整備されていなかった。高知市内の高校から県外へ進学し、新聞記者になって故郷に赴任した私は、他の県庁所在地の主要駅前と比べ、ひどく見劣りする駅前は、行政の怠慢の結果と考えた。そこで横山市長と会う機会に、肩を怒らせて市政を批判したのだった。

 横山市長は晩年でもあったからか、柔和な表情を崩さなかった。まだ私は20代だったから、先生が生徒に教えるような調子で、「ここの出身なら、大きな台風には何度も遭っているでしょう。台風に負けない街にするには大変なお金がかかるのですよ」と言われた。そして、例えば水害に対処する排水管は、直径が他都市の倍もある太いものに順次替えており、そのため市民にがまんをお願いしているというような説明をされた。

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