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「狩野川」教訓に迅速避難、人的被害ゼロ 静岡・伊豆の国市

狩野川台風を受け計画が見直され、台風19号では放水が行われた狩野川放水路=伊豆の国市北江間で、2019年10月18日、石川宏撮影

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 台風19号の勢力について、気象庁が上陸前の11日に「狩野川台風級」と警告したことで、1958年の狩野川台風で壊滅的な洪水になった静岡県伊豆の国市では住民の迅速な避難につながった。また、狩野川台風後に整備された放水路が開放されたことで、狩野川は氾濫に至らなかった。過去の記憶や教訓が流域の被害軽減につながった。

 気象庁が「狩野川台風級」と警告したのは19号が上陸する前日の11日。同市は同日午後5時に15カ所中3カ所の避難所を開設し、すぐに住民約30人が避難した。市内全域に避難勧告を発令したのは12日午前8時55分で、避難指示の発令は12日午後3時3分。その時点では避難者は653人に達した。

 最終的な避難者は、15カ所の避難所に3494人と公民館19館の約150人。人口4万8575人(10月1日現在)の市民の約13人に1人が避難した。同市では小さな川や水路があふれ、床上247件、床下260件の浸水被害があったが、人的被害はゼロだった。

狩野川が氾濫し、浸水する伊豆長岡=1958年9月28日、本社機から撮影

 狩野川台風は61年前の58年9月に伊豆半島南部を通過。全国で死者・行方不明者1269人を出したが、狩野川決壊による被害が最も大きく、853人が現在の伊豆市、伊豆の国市、函南町の狩野川流域の人たちだった。

 小野登志子市長は16日の記者会見で「普段の警告なら見過ごしたが、『狩野川台風級』の言葉で避難した人は多いと思う」と話した。沼津市の頼重秀一市長も17日、「多くの市民が大変なことになると認識を持てた」と評価した。一方、気象庁の関田康雄長官は台風19号で東北地方に大きな被害が出たことを踏まえ、16日の記者会見で「住民の受け止め方は検証する必要がある」と述べている。【石川宏】

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