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迫るハロウィーン 昨年混乱の渋谷は? 池袋ハロ、地味ハロも

警官らが警戒するなか、仮装してハロウィーンの夜を楽しむ人たちでごったがえす渋谷センター街=東京都渋谷区で2018年10月31日午後8時18分、和田大典撮影

 ハロウィーン(10月31日)が今年もやってくる。クリスマス並みと言えば大げさかもしれないが、オレンジとパープルの広告が店頭にあふれ、海外由来の祭りとしてすっかり定着した。一方で、暴徒化した若者らが真夜中の東京・渋谷駅周辺の繁華街で軽トラックを倒して逮捕された昨年の事件は、イベントとして未成熟な側面も露呈した。ハロウィーンをどう楽しんだらよいのだろう。渋谷駅周辺を含めて、東京で近年注目を集める三つのハロウィーンの関係者を直撃取材し、あれこれと考えた。【日野行介/とうきょう支局】

 そもそもハロウィーンとは、仮装して悪霊を追い出す古代ケルト人の祭りが起源とされている。ケルト人が年末としていた10月31日に、秋の収穫も祝われた。この風習が形を変えながら欧米を中心に広まり、日本では東京ディズニーランドでのイベント開催などを機に、1990年代半ばから知名度が上がった。関連商戦も活発に行われている。

渋谷・若者の街の苦悩

 最初に断っておくと、路上が群衆であふれる「渋谷のハロウィーン」は行政や企業の主催イベントではない。年末年始のカウントダウンやサッカー日本代表の試合の際などと同様に、渋谷駅周辺に仮装した若者たちがどこからともなく集まってくるのだ。若者の街という磁場ならではの、自然発生的な現象と言ってもいい。

 毎日新聞(東京本社版および東京都内版)の記事で振り返ると、2014年10月には、渋谷をターミナルとする東急電鉄が「ハロウィン列車」を運行。ファッションビルの「109」は同じ月に、限定コスチュームを販売するイベントを開催している。この頃は、まだこの新しいイベントを歓迎する雰囲気が行間からもうかがえる。

 だが、この年の10月31日は週末前の金曜日だったためか、群衆が深夜まで渋谷の街を埋め尽くした。「うるさい」「車が動かない」といった苦情の110番も相次ぎ、40代の男が東京都迷惑防止条例違反(痴漢)容疑で現行犯逮捕された、と報じられた。関連は定かではないが、ハロウィン列車は翌年から運行していない。

 その後も騒ぎは年々拡大していき、昨年は計約10万人が集まったといわれる。渋谷区は昨年、付近のコンビニにアルコール類の販売自粛を要請した。また長谷部健区長(47)は記者会見を開き、夜中に騒がないよう呼びかけている。それでも、逮捕者が出たあの事件は防げなかった。

 渋谷センター商店街振興組合の小野寿幸理事長(78)を訪ねると、暴徒化した昨年の若者たちを思い出したのか、「あんな連中はもう来ないでほしい」と怒りが収まらない様子だ。小野理事長によると、商店街では約20年前、センター街にたむろする「茶髪」や「ガングロ」を一掃しようとパトロール隊を結成し、各店舗には写真シール作製機や出っ張り看板を撤去させた。騒いで暴れる若い群衆と闘い、街を守ってきた長い歴史と自負があるのだ。

 小野理事長の見立てでは、ハロウィーンの群衆のうち仮装しているのはわずか3割だ。「その他は、渋谷に来れば何かあると期待して、ただ集まっているだけ」と断じる。その上で「彼らは飲食店には入らず、コンビニで酒を買うくらいなので、経済効果はゼロどころか、むしろマイナス。ただ迷惑なだけだから、警視庁が封鎖してほしい」と主張する。

 渋谷区も手をこまねいているわけではない。新たなハロウィーン対策として、渋谷駅周辺の路上や公園での飲酒を禁止する条例を制定した。今年は10月25~27、31日と11月1日が対象になるものの、一般的な路上喫煙禁止条例などとは異なり、罰則は設けていない。今年は臨時予算…

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