メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

社説

菅原氏の贈答品問題 釈明するほど深まる疑惑

[PR]

 いまだにこうした疑惑が取りざたされること自体が驚きである。

     菅原一秀経済産業相(衆院議員、東京9区)の事務所が有権者らに贈答品を送っていたとされる問題だ。

     選挙区内の有権者に、お中元などを贈る寄付行為は公職選挙法で禁じられている。菅原氏は違法行為を否定しているが、その説明は納得できるものではない。

     毎日新聞の取材などで明らかになった「リスト」は、2006~07年の夏と冬に贈答品を送るために使った名簿とみられ、「メロン」「たらこ・すじこ」といった品名が付記された239件分の連絡先が記されている。安倍晋三首相や菅義偉官房長官らの名前もあったが、多くは選挙区の有権者とみられる。

     菅原氏の元秘書が「リスト作成は菅原氏本人から指示された」と明言する一方、選挙区の複数の有権者は「メロンやカニが宅配便で送られてきた」などと証言している。

     寄付行為の公訴時効は3年で、仮に時期が06~07年とすれば刑事責任は問われない。しかし有権者への買収的行為は政治家が最もしてはならないことの一つだ。元秘書の証言が事実なら政治責任は免れない。

     自民党の小野寺五典氏はかつて選挙区内で名前入りの線香セットを配り、公選法違反と認定されて議員辞職した。安倍政権下でも5年前、松島みどり氏が自身のイラストや名前入りのうちわを選挙区内で配った問題で法相を辞任している。

     菅原氏の説明が次第にトーンダウンしているのも見逃せない。

     野党から「有権者に金品を渡したことはないのか」と問われた菅原氏は当初「そのようなことはない」と明言していたが、その後、「金品というのは現金かなと思い、それはないと答えた」と修正した。釈明するほど疑惑が深まっている状況だ。

     経産省は電力業界を所管する。菅原氏は関西電力役員らの巨額な金品授受問題に対し、「言語道断」「徹底してうみを出し切る」と言い切っていた。当然、自らの疑惑についても厳正に調査し、きちんと説明しないと不信は増すばかりだ。

     安倍首相らは菅原氏の説明に委ねている。だが、あいまいにしたままでは任命した首相の責任も含め政権全体への批判が強まるだろう。

    おすすめ記事
    広告
    毎日新聞のアカウント
    ピックアップ
    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. デマがSNSで拡散「武漢から関空入りの新型肺炎患者が逃走」 モザイク入り微博画像から

    2. 「結婚しなくていい」ヤジ問題で自民・杉田水脈氏、無言貫く 携帯を耳にあて立ち去る

    3. 「タイプだった」患者に強制性交容疑 55歳婦人科医院院長を逮捕 警視庁

    4. 消えたパクチー農家について首相「お答え差し控える」 施政方針演説で紹介

    5. 河井案里氏1.5億円にざわつく自民 下村氏「総裁か幹事長の判断」

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    今週のおすすめ
    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです