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東京へ ともに歩む

毎日新聞
アスリート交差点2020

再現力 勝利はたやすくない=陸上・山縣亮太

 9月に出場予定だった記録会と全日本実業団対抗選手権の2レースを欠場し、シーズンが終わりました。今季は3月から背中が痛く、状態が上がってきませんでした。

     記録会は、ドーハ世界選手権の400メートルリレーメンバーに選ばれるかが懸かっていたので、出たい思いは強かったです。直前で腰に張りが出たため、故障のリスクがあり、東京五輪まで長い目で考えて判断しました。おかげで今は順調に練習を継続できています。

     世界選手権は悔しい気持ち半分、一流選手のパフォーマンスを楽しむ気持ち半分で見ていました。日本の深夜だったので大半は録画し、翌朝ニュースで知る前に真っ先に視聴するようにしました。

     男子100メートルは今回、日本選手の誰かは決勝に行くと予想していました。結果論ですが、決勝進出ラインは10秒12でチャンスはありました。今大会は開催が例年より2カ月ほど遅くて調整が難しくなった分、決勝進出を争うレベルは低くなったように思います。

     今回、自分が出ていた場合のイメージは湧きませんでした。国内の争いが激しく、まず東京五輪のスタートラインに立てるかどうかがポイントです。国内の競争を勝ち抜ければ、世界の決勝が見えるくらいのレベルに日本はなってきています。

     男子400メートルリレーは優勝候補の一つだと思っていたカナダが37秒91の好記録で予選落ちしました。銅メダルの日本が決勝で出した37秒43は金メダルを取ってもおかしくない記録です。各国のバトンパスが向上し、レベルが高かったです。

     2016年リオデジャネイロ五輪で日本が銀メダルを取った際、「バトンパスで勝った」という印象を世界に与えました。他の国が何も対策せずに東京五輪を迎えるとは考えにくく、レベルが上がってくると予測していました。17年に引退したウサイン・ボルト(ジャマイカ)の存在も大きいです。世界中の選手がボルトを意識し、全体の層が厚くなったこともリレーのレベルアップにつながっていると思います。

     東京五輪では100メートルの決勝進出とともに400メートルリレーの金メダルを目標にしていますが、改めて勝つことは簡単でないと感じました。(あすは卓球・伊藤美誠です)(タイトルは自筆)


     Q 食欲の秋。好きな食べ物は?

     A 好きな食べ物は特にありません。レース前は緊張で食欲がありませんが、エネルギー不足にならないよう、こまめにおにぎりを食べています。レース1時間~30分前くらいに1~2個、具なしの塩むすびなどを取ります。また最近は食事のカロリーを計算して、1日の消費カロリーに合ったものを取るようにしています。今年、故障で走れない期間があり、無駄な脂肪がつかないようにするためです。東京五輪も近づき、できることをやろうと始めました。


     ■人物略歴

    山県亮太(やまがた・りょうた)

     広島市出身。2015年4月、セイコーホールディングス入社。16年リオデジャネイロ五輪400メートルリレー銀メダル。18年ジャカルタ・アジア大会の100メートルは10秒00で銅メダル。27歳。