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平松 洋子・評『生き物の死にざま』稲垣栄洋・著

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生まれて、生きて、産んで、死んで、次世代にバトンをつないでいく

◆『生き物の死にざま』稲垣栄洋・著(草思社/税別1400円)

 セミの亡骸(なきがら)が路上にころんと転がる夏の終わり。何年も土中で暮らし、やっと明るい場所に出たのに、ひと夏だけ翅(はね)を震わせ、あっけなく地面に落ちるのだから、ああ無情。

 しかし、著者は書く。

「繁殖行動を終えたセミに、もはや生きる目的はない。セミの体は繁殖行動を終えると、死を迎えるようにプログラムされているのである」

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