メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

詩の橋を渡って

鬱血するように滞る真実=和合亮一(詩人)

詩人の和合亮一さん=望月亮一撮影

10月

夜の街灯がゆらゆらしている

芯が少しずつずれてゆく夜だった

呑み込まれる夜だった

ぶら下がっている月 吊られている星々

鬱血している 川も言葉も

 三連休を襲った秋の台風。強い雨と風の音にさいなまれながら不安な夜を過ごした。東日本大震災の日々がフラッシュバックしてくるような感覚。再び自然の脅威にさらされてしまったという感じに耐えられなくなった。川が氾濫した。風が過ぎ去ると水に閉じ込められたなじみの町や家の風景が残された。通常の仕事もすぐには再開できない見通しの中で、昼間は復旧作業をし、夜は心の頼りを探すようにして新しい詩集の数々を開いた。

 田尻英秋の『こよりの星』(書肆 子午線)に心惹(ひ)かれた。都会で生活している者の孤独感がひりひり…

この記事は有料記事です。

残り993文字(全文1313文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「中村先生の命を守れなかった。ごめんなさい」 成田に在日アフガン人ら集まる

  2. 「悔しくて仕方ない」「一緒に仕事、人生の宝」中村哲さん銃撃死 今も慕う人びと

  3. 中村哲医師殺害 政府、襲撃情報を把握 中村医師も警戒 アフガン

  4. 「憲法9条なくては日本でない」 「豊かさの考え変えないと」 中村哲さんの言葉

  5. 40代半ば ソウル下宿日記 韓国人客の消えた対馬に釜山から行ってみた

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです