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台風19号 迫る冬「片付けに人手を」 神戸のNGO・頼政さん、被災地支援呼び掛け /兵庫

長野県内の被災地の状況について話す頼政良太さん=井上元宏撮影

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 神戸市の災害支援団体「被災地NGO恊働センター」の頼政良太代表(31)が15日から、台風19号で被災した長野県千曲川流域に入り、被災住民の支援を始めた。同県内の住宅被害は24日現在で9500棟を超え、堤防が決壊した付近は激流で跡形もなく流された家屋も。凍てつく冬が迫る中、頼政さんは「家屋の片付けにとにかく人手がいる」とボランティアへの参加を呼び掛けている。【井上元宏】

 頼政さんは15日以降、計6日間で県北部の長野、須坂、飯山、中野の4市と小布施町を駆け足で回った。頼政さんによると、千曲川の堤防決壊地点近くの集落では、多くの家屋に流木が突き刺さり、一面は粘土質の泥に覆われ、復旧、復興の道のりの長さを感じたという。

 被災者のショックも大きい。頼政さんが長野市内の避難所で出会った80代と40代の親子は、被災証明を申請するため、写真を撮りに自宅に戻ったが、1階天井まで浸水し、ごみが屋内に流れ込んで玄関から入れなかった。「この家はだめなんじゃないかとも思う。でも離れたくないんだ」と親子は深く沈んだ表情を浮かべたという。

 避難所には冬が忍び寄る。長野市内で避難所7カ所を回ったが、気温は日中は20度前後、夜になるとストーブが必要になる。衣服を流され、着の身着のままの被災者もおり、頼政さんは「救援物資のダウンジャケットが運びこまれると喜ばれていた」と語る。

 一方で災害関連死対策も徐々に始まっている。阪神大震災(1995年)では冬場のインフルエンザが災害関連死の大きな原因となったが、長野市の避難所では、高齢者を対象にした予防接種も始まった。段ボールベッドも設置され、「寝心地が違うね」と喜ぶ被災者もいたという。

 台風19号から2週間近くたち、被災者には焦りも強まっているという。頼政さんは23日、長野県須坂市内の体育館であった市の生活再建説明会でアドバイザーとして、被災者200人以上を前に、家屋の片付けの流れを説明した。住民からは「冬が近い。家屋を乾燥させるのにどれだけ時間がかかるのか」との質問が飛んだ。

 一般的な一軒家で片付けは10人がかりで、家財道具を搬出するのに1日、泥を洗い出して床をはぐのに2日、さらに柱や骨組みの拭き掃除も含めると計5日程度かかる。長野県北部では11月に入ると雪が降るといい、泥が凍れば泥出しも難しくなる。

 一方で、長野市を除くと被災した市町村以外からのボランティア受け入れはまだ広がっておらず、被災者は家財の運び出しなどに追われている。頼政さんは「寒い冬に被災者を避難所で過ごさせないよう、仮設を含めた住宅の供給が必要だ。ボランティアも、今、必要とされており、積極的な受け入れをする時だ」と訴える。

〔阪神版〕 

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