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記者の目

仮設住宅制度を考える 入居期限、見直しが必要=飯田憲(西部報道部)

原則2年間の入居期限を迎え、被災者が退去し閑散とした建設型仮設住宅=福岡県朝倉市杷木林田の林田仮設団地で2019年8月21日、飯田憲撮影

 台風、豪雨、地震――。近年は毎年のように日本のどこかが大災害に見舞われ、住む家を失った人のために仮設住宅が用意される。仮設住宅には、自治体が整備する建設型と、民間の賃貸住宅などを自治体が借り上げるみなし型がある。原則2年の入居期限は1950年の制度化から変わっていない。発生から2年が過ぎた2017年7月の九州北部豪雨の被災者を取材して思うが、原則2年の期限にとらわれず、個別の生活再建に応じて柔軟に運用すべきではないだろうか。

 「2年で再建って簡単じゃないわね」。死者・行方不明者42人を出した九州北部豪雨から2年が過ぎた今年8月、被害が甚大だった福岡県朝倉市の建設型仮設住宅で長男家族、母親と暮らす古賀公子さん(67)がつぶやいた。仮設退去後は大規模半壊した長男宅を修繕して住む計画だったが、7月の大雨で工事が中断し、退去は期限ぎりぎりの10月中旬になった。

 古賀さんを含む仮設住宅の一部の入居者らでつくる「被災者の会」は、生活再建の遅れを理由に期限延長を何度も県に求め、県弁護士会に異例の人権救済を申し立てる事態にも発展した。しかし、県は延長しなかった。「もう数カ月延長してくれたら……」。その場で私は古賀さんの訴えにうなずくしかなかった。

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