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長野県立大 ボランティア参加は出席扱い 働きかけた学生「少しでも手助けを」

災害ボランティアの公欠扱いを求める署名を呼び掛ける長野県立大生の佐藤仁哉さん(手前左)ら。この3日後、大学は公欠扱いを認めることを決めた=長野市三輪8の同大で2019年10月18日午前10時33分、島袋太輔撮影

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 台風19号の影響で13日に千曲川の堤防が決壊するなど甚大な被害が出ている長野県で、県立大(長野市)は授業を休んでボランティアに参加した学生を特例措置として出席扱いにしている。学生有志が「被災地を助けたい」と署名活動をして訴えていた。中心メンバーの2年生、佐藤仁哉(ひとや)さん(22)は仙台市出身。東日本大震災での被災経験から「ボランティアの支援の力を実感した。恩返しをしたい」と話している。

 佐藤さんら学生有志7人は17、18日に大学のキャンパスで「災害ボランティアの公欠扱い」を求めて署名活動を行い、全学生の6割にあたる300人分を超す署名が集まった。これを受け、大学は21日、11月1日までの期間限定で、社会福祉協議会のボランティア活動に参加することなどを条件に、欠席した授業を出席扱いにすると決めた。

 佐藤さんは東日本大震災の時、中学1年生だった。実家は仙台市宮城野区で海岸から離れていたため津波被害は免れたが、震度6強の揺れで外壁が割れ、屋内は足の踏み場もないほど家具などが散乱した。全国からボランティアが集まり「助けの手を差し伸べてもらい勇気をもらった」という。

 長野市で大きな浸水被害が出ているニュースを見て、いても立ってもいられず16日に授業を欠席し、長野市の避難所へ向かい被災者の支援にあたった。浸水被害の現場を目の当たりにして「震災を思い出し、胸が締めつけられた」。翌日から公欠扱いを求める署名活動を始めた。

 長野市は2カ所のボランティアセンターを開設したが「人手が足りない」との声が尽きない。佐藤さんは「被災者には不安な気持ちもあると思う。少しでも手助けをしたい。大学生の力が現場で役立つことを期待し、できることをやっていきたい」と語った。

【島袋太輔】

文科省「公欠制度など環境づくりを」全国の大学に通知

 台風19号の被害を受け、文部科学省は16日に全国の大学に対し、公欠制度の導入など学生がボランティアに参加しやすい環境づくりを求める通知を出した。

 公欠扱いにする動きは東日本大震災以降、いくつかの大学で出ている。岡山大は2011年度から、大学が認めた災害▽授業の担当教員に許可を得る▽ボランティア報告書の提出――などの手続きを踏めば補講やリポート提出によって授業相当の学習と見なす制度を始めた。神戸大も同様な制度を取り入れている。しかし、まだ少数とみられる。

 25年以上にわたり被災地に学生ボランティアを派遣しているNPO法人「国際ボランティア学生協会」の宮崎猛志理事は「若い力は地域の励みになる。また、学生が被災地で経験を積むことは、将来的に地域コミュニティーの中で生きていく上で欠かせない防災能力の向上にもつながる」と強調する。【島袋太輔】

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