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三浦雅士・評 『ルネサンス庭園の精神史 権力と知と美のメディア空間』=桑木野幸司・著

 (白水社・5280円)

 精神史とあるが難しい本ではない。文章が軽快で読みやすい。引き込まれてローマの庭園を散策し、フィレンツェの庭からトスカーナの眺めを堪能している気分になってくる。論じられている庭園のほぼすべてに足を運んでいて(!)、随所に著者撮影の写真が添えられている。庭園だけでなく、庭園からの眺めもある。風が吹いてくるようだ。

 バレエの最高峰「眠れる森の美女」がルイ十四世のヴェルサイユ宮殿をモデルにしていることはよく知られている。王女と王子の結婚を祝う大団円の背景幕は、どんなバレエ団の公演でもヴェルサイユとその庭園を思わせる。初演を再現させたマリインスキー・バレエ団の公演では本物の噴水まで登場させたほど。舞台美術も玉座を中心に左右対称。面白いことにこれが、バレエ団の組織原理のみならず、国家の組織原理まで貫徹している。舞…

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