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社説

セブン「24時間」見直し コンビニの変革に本腰を

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 24時間営業の便利さを売り物に成長してきたコンビニエンスストアが変革を迫られている。

 最大手のセブン―イレブン・ジャパンは11月から8店舗で時短営業に移行する。午後11時から翌日午前7時まで閉める店もある。

 セブンはこれまで24時間営業の見直しに慎重だった。限定的とはいえ、時短を容認したのは、深刻な人手不足を背景にフランチャイズチェーン加盟店の中で24時間営業に耐えられないところが出てきたからだ。

 加盟店は契約で売上高から商品原価を差し引いた粗利益の一定割合をロイヤルティー(加盟店料)としてコンビニ本部に支払う。24時間営業を維持した方が売上高が減らず、本部はもうけを確保できる。

 一方、加盟店は残った利益から人件費や光熱費などを賄わねばならず、薄利だ。最近は人件費の高騰で深夜営業が困難になっている。

 今年2月には本部と対立した大阪府内の加盟店が時短営業に踏み切り、経営のゆがみが浮き彫りになった。大手コンビニへの批判が高まり、経済産業省も是正に乗り出した。

 セブンは4月以降、約230店で時短営業を実証実験し、売上高や物流への影響を調べてきた。永松文彦社長は「24時間営業の是非は最終的に加盟店オーナーの判断」と語る。

 ただ、セブンには米国発のコンビニを日本に導入し、24時間営業を武器に国内最大の小売業に育てた成功体験がある。

 時短店舗が広がり、長年かけて築いた収益モデルが崩れることへの警戒感も強い。実際、新たな加盟店支援策も24時間営業店を優遇した。

 しかし、セブンのアンケートでは、2000以上の加盟店が「時短を検討する」と回答した。セブンは「顧客の24時間営業へのニーズは根強い」と強調するが、消費者の意識や生活スタイルも変わりつつある。

 24時間営業の見直しは、ローソンなど他社が先行した。だが、全国約2万1000店を抱え、集客力で圧倒するセブンが本腰を入れなければ、時短営業は定着しないだろう。

 加盟店がこれ以上疲弊すれば、生活に不可欠なインフラでもあるコンビニの全国展開は続かなくなる。セブンには、盟主として時代に合ったコンビニ像を示す責任がある。

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