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舞台縦横ときどきナナメ

シリアルナンバー「コンドーム0.01」 生と性と愛を巡る問いかけ

シリアルナンバーの舞台「コンドーム0.01」=保坂萌撮影

 あまりおおっぴらに語られる話題でもないし、タイトルを口にするのも、ちょっと恥ずかしかったりする。とはいえ、性の問題は、生の問題であり、愛の問題。私たちがこの世に生を受けたということと切り離しては考えられない。大切なことに真正面から向き合わせてくれるシリアルナンバーの詩森(しもり)ろば作・演出の新作が、笑えて、そして胸を締め付ける。

 筋立てはシンプルだ。薄さ0.01ミリのコンドーム開発に挑む9人の男たちの物語。もちろん、単なる開発成功譚(たん)ではない。綿密なリサーチを基に企業ものとしてスリリングさを備えながら、登場人物一人一人のヒューマンドラマを掘り下げ、生と性を巡る問いを投げかける。エンターテインメントとしての醍醐味(だいごみ)にあふれるのが詩森の真骨頂だろう。2017年に初演された生理用ナプキンの新商品開発を巡る詩森の「アンネの日」に重なる。

 オープニングからいきなり、9人によるショー仕立て。コンドームは「愛を防ぐものでなく(中略)愛をわたすためのもの」というダンサブルな歌が、客席の緊張感を一気に解かしていく。

 開発部の徳井辰馬主任(杉木隆幸)、企画部の川西健司(森下亮)、営業部…

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濱田元子

1989年10月入社。大阪本社学芸部などを経て、2010年から東京本社学芸部。18年から論説委員兼務。担当分野は現代演劇と演芸。年間350本以上の舞台を鑑賞。毎日新聞東京本社夕刊で毎月第4木曜にコラム「日々是・感劇」を連載中。共著に「春風亭一之輔 落語のたくり帖」(自由国民社)。

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