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SUNDAY LIBRARY

小林 聡美・評『中川李枝子 本と子どもが教えてくれたこと』『おかしなおきゃくさま』

◆『中川李枝子 本と子どもが教えてくれたこと』中川李枝子・著(平凡社/税別1200円)

◆『おかしなおきゃくさま』ペク・ヒナ/著、中川ひろたか/訳(学研プラス/税別1500円)

 先日、読書週間にまつわるイベントで、朗読をさせていただいた。その日朗読したのは児童文学作家、石井桃子さんのエッセー。『クマのプーさん』『ピーターラビット』などの翻訳でも知られる石井さんのエッセーは、素直で誠実なまなざしで物事を捉え、きちんと暮らしているようすがその文章から感じられ、気持ちがすっきりして安心する。会場にいらしてくださったみなさんに、石井さんのそんな清々(すがすが)しさが伝われば、という気持ちで朗読した。子どもの頃に読んだ本といえば、伝記くらいしか思い浮かばない私にとって、児童文学の世界は今更ながら憧れるもののひとつだ。

 『中川李枝子 本と子どもが教えてくれたこと』を読んでみた。世界的ベストセラー『ぐりとぐら』を書いたのは1963年、中川李枝子さんが保育園で先生をしていた時。「この世にある最良のものを子どもに与える」という信念を持ち、大切な子どもたちの想像力を育てるのが自分の仕事だ、と常に全身全霊で質の高い保育の実践を試みた中川さん。その情熱は、どこか石井桃子さんの文学に対する姿勢に通じるものがあるな、と感じてい…

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