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台風19号 「落ち着ける場所を」 住まい探し本格化 /福島

福島県本宮市の職員から借り上げ住宅の制度などについて説明を受ける人たち=同市役所で

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 台風19号で自宅が浸水した被災者が、仮住まいの部屋を探す動きが県内各地で本格化している。本宮市では29日までに、県が民間賃貸住宅などを借り上げて無償提供する「借り上げ住宅」の受け付けや、市営住宅、東日本大震災で建設された仮設住宅への入居募集が始まった。被災者は「早く落ち着ける場所を」と願う。【渡部直樹】

 28日、本宮市役所。借り上げ住宅の説明を受けるために訪れた同市本宮の会社員、椿坂享子さん(44)は、平屋建て借家が屋根付近まで水没し、仮住まいの部屋を探している。県も東京電力福島第1原発事故の避難者用に作られた復興公営住宅や県営住宅などを提供することを決め、いわき市以外では1回目の募集が終わっているが、椿坂さんは応募しなかった。本宮市内には県が公募している集合住宅はなく、市外の物件に入居するにしても、中学1年生の息子を別の学校に通わせるのは不安だ。「市内に住みたいが、今は元の場所には住みたくない。浸水の恐れがない市内の別の地域で借り上げ住宅に住みたい」と話した。

 借り上げ住宅は被災者自身が物件を探す必要があるが、同市内で約100棟の賃貸物件を管理する不動産会社「郡中丸木」(同市本宮)では、台風19号の後、自社が管理する被災した部屋からの住み替えなどもあり、以前8割ほどだった管理物件の入居率が、被災物件を除くとすでに9割を超えているという。被災者からの問い合わせも相次いでおり、同社の担当者は「希望に合う部屋を見つけるのは難しいかもしれない」と話した。

 自宅の後片付けをしながらの部屋探しも大きな負担となっている。仮設住宅の申し込みに訪れた同市本宮の鎌田弘義(ひろよし)さん(74)は、平屋建ての自宅が床上から1メートル40センチ程度浸水。現在は親族の家を転々としながら自宅の片付けをしており、「掃除や片付けに手間がかかり、自分で部屋を探す時間はない」と話す。床板や壁の張り替えなどの大がかりな修理も必要で長丁場になることが予想されるだけに、「早く落ち着ける場所がほしい」と話した。

 同市では市営住宅と定住促進住宅を計12戸、東日本大震災時に作られた応急仮設住宅を61戸用意した。11月4日まで市役所1階で受け付けている。仮設住宅の中には3年以上人が住んでおらず点検や修繕が必要な部屋もあるといい、市ではこうした部屋を修理し、台風で被災した市民への提供戸数を増やしたい考えだ。市の担当者は「これから寒くなるので、早く提供できるよう修理を急いでいる」と話した。

生活再建支援法、県内全域に適用 最大300万円

 県は29日、台風19号と今月25日の大雨について、県内全域に被災者生活再建支援法を適用すると決定した。全壊や大規模半壊の世帯が国費で支援を受けられるようになる。

 支援金は住宅の損傷程度や、新たな住まいの確保形態(購入、補修、賃貸)で金額が決まり、最大で300万円になる。支援金は国庫が財源となるが、窓口は各市町村となる。

【高橋隆輔】

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