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村上春樹をめぐるメモらんだむ

「村上文学の世界性」は空前の現象 境界を越えて舞台は回る

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特別講義で学生の質問に答えるニテーシュ・アンジャーン監督=東京都世田谷区の昭和女子大で2019年10月17日、大井浩一撮影
特別講義で学生の質問に答えるニテーシュ・アンジャーン監督=東京都世田谷区の昭和女子大で2019年10月17日、大井浩一撮影

 10月中旬、東京都世田谷区にある昭和女子大の教室で、ひげを蓄えた外国人の青年が約50人の学生らに熱っぽい口調で語りかけた。「最初に読んだ(村上春樹の)作品は『海辺のカフカ』です。読んだ時、それまでにない懐かしい感じがしました。村上作品はディテールが想像をかきたてます」

 この男性は映画監督のニテーシュ・アンジャーンさん(31)。インド系移民の家庭で生まれ育ったデンマーク人だ。2年前に制作した「ドリーミング村上春樹」が10月、日本で公開されたのを機に来日した。村上作品のデンマーク語への翻訳家、メッテ・ホルムさん(61)を主人公に、異なる言語の間を越境する村上文学の不思議なありようをテーマにしたドキュメンタリー映画である。この日は来日を記念しての特別講義が、英語で通訳を介して行われた。アンジャーンさんは20歳の頃、村上作品に出合い、23歳の時には当時翻訳されていた全作品を読んでいたという。

 ホルムさんは2001年以降、「ねじまき鳥クロニクル」をはじめ十数冊の村上作品を翻訳・刊行してきた女性翻訳家だ。今年7月、来夏まで1年間の予定で日本滞在中のホルムさんに取材した際、彼女は1995年に初めて「ノルウェイの森」を読んでから、いかに村上文学に魅了されてきたかを日本語で語ってくれた。「村上さんは普通の生…

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