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余録

「雪上加霜」は詩の一節と見まがうが…

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 「雪上加霜(せつじょうかそう)」は詩の一節と見まがうが、中国の「泣きっ面に蜂」だという。もともと雪上に霜とは余計なことをする意味に用いられたが、災いが重なる言葉となったのはその方の需要が多かったからか▲「木から落ちて牛に突かれる」はスリランカ、「災難はドアからも窓からもやってくる」はエストニア、「貧乏人がシャツを干せば雨が降る」はコロンビアのことわざという。「弱り目にたたり目」はどうやら人類普遍の法則らしい▲こちらは9月の改造で抜てきされた安倍(あべ)内閣閣僚の失態による辞任続発である。菅原一秀(すがわら・いっしゅう)経済産業相が有権者への贈答疑惑で辞めたと思ったら、1週間もたたぬうちに河井克行(かわい・かつゆき)法相が妻の選挙運動での車上運動員買収疑惑で辞任した▲この19日に通算首相在職日数が桂太郎(かつら・たろう)に並ぶ憲政史上最長となる安倍晋三(しんぞう)首相としては重なる辞任を不運と思っていないか。だが「傷口に塩」の気分なのは、人事での緊張を欠いた長期政権のたるみを見せつけられた国民の方である▲たるみは閣僚発言に及び、なかでも萩生田光一(はぎうだ・こういち)文部科学相の「身の丈」失言はついに大学入学共通テストの民間英語試験延期をもたらした。大方の受験生の不安をとりあえず払い去ったのが、文科相のたるんだ舌だったのが情けない▲「鬼は弱り目に乗る」ともいわれるが、内閣の辞任ドミノに歯止めはかかるのか。誤解のなきよう重ねて言えば、「踏んだり蹴ったり」は国民の方で、続く災いの理由は「任命責任」を認める首相に問うしかない。

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