メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

加藤陽子・評 『牧原憲夫著作選集 上・下』=牧原憲夫・著、藤野裕子、戸邉秀明・編

 (有志舎・各2860円)

第三極としての民権家に着目

 読者は2016年7月に急逝した歴史家牧原憲夫の名をご存じだろうか。明治史に興味を持つ人以外には馴染(なじ)みの薄い名かもしれない。だが本日以降はどうかこの名を記憶し、本選集を手始めとして牧原の文章を読んでいってほしいと切に願う。

 大学で歴史を講ずる評者は、学部生向けの入門講義を吉野作造の論考「我国近代史に於(お)ける政治意識の発生」で始めるのを常とする。封建制下、天下の大政に口出しならぬと教えられた我らが父祖が、近代になり政治を我が事として考えられるようになったのは何故なのか。

 吉野のこの問いを紹介し謎解きをした後、牧原の客分意識の紹介へと入ってゆく。政治をもって我が事とする…

この記事は有料記事です。

残り1213文字(全文1531文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「反社会的勢力、定義するのは困難」答弁書閣議決定 「桜を見る会」巡る質問主意書に

  2. 「シナリオ」でもあるかのよう… 首相会見に行ってきた

  3. 織田信成さんの要求 関大「妥当ではない」と判断 モラハラ訴訟で経緯公表

  4. 唐揚げ、焼きそば、瓶ビール…官邸幹部の「セコい裏技」露呈 「桜を見る会」弁明

  5. 前の客にぴったり付いて改札、4年間で80万円 キセル疑いで男を書類送検 大阪府警

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです