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伊東光晴・評 『行動経済学の使い方』=大竹文雄・著

 (岩波新書・902円)

 経済理論の先端は、「ゲームの理論」全盛時代から、「行動経済学」へと移っている。だが、その全体像に迫る本が日本には見当たらない。本書はこの要望に応えるとともに、その応用にまで踏みこんでいる。篤学の著者ゆえに、海外の文献を広く読みこみ、「新書」をものにした。良書である。

 合理的行動を仮定する従来の理論にかわって、四つの行動原則を仮定する。

 第一は、不確実な事象と確実な事象とでは人々の対応が異なるというものである。自動車の損害賠償保険の事例をみよう。人身事故や車の大破のおこる確率は低い。だが、人はこれに対処して保険をかける。天気予報の降水確率が低くとも傘を持っていく。人は損失回避には大きく反応する。他方利益の場合には、低い確率ではほとんど反応しない。

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