「思い出すだけで怒りがこみ上げてくる」。ナイジェリアではイスラム過激派の武装勢力「ボコ・ハラム」の支配下で、多くの女性たちが「結婚」の名の下、「性奴隷」として扱われてきた。戦闘員との間に生まれた子を抱きかかえ、決死の逃走を果たした女性たちの言葉には、「終わらぬ恐怖」と闘う悲壮な決意がにじむ。
ボルノ州南部の町で平穏に暮らしていたザラウ・カラウさん(18)は2014年8月、ボコ・ハラムの襲撃を受け、父母を殺害された。自身は姉たちと共に捕らえられ、廃虚のような街に運ばれた。
住宅のような建物内には、同様に連れて来られた数十人の女性たちがいた。そこで毎日、ボコ・ハラムの戦闘員たちから性的暴行を受けた。「心身ともにぼろぼろになった……」。間もなく、戦闘員と強制結婚させられた。夫が戦死すると別の戦闘員の妻となり、延べ3回、結婚を繰り返した。
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