ミカン畑沿いの坂を上った海の見える高台にその跨線(こせん)橋はある。鹿児島県出水市の市立中2年だった中村真弥香(まやか)さん(当時13歳)は2011年9月1日の早朝、約4メートルのフェンスをよじ登り、ごう音を上げて走る九州新幹線に飛び込み、命を絶った。2学期が始まる朝だった。
同居していた祖父の幹年(みきとし)さん(69)によると、その3日前、夏休みだった8月29日の午後1時半ごろ、吹奏楽部の練習から帰宅した真弥香さんは壁にかけた部の黒いTシャツを見て泣いていた。亡くなる前夜には家に電話があり、自室に子機を持ち込んで1時間ほど話し込んでいた。
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