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遠い真相

児童生徒の自殺や事故で、事実を解明すべき学校側や第三者委の調査に多くの遺族が不信感を抱いていることが、毎日新聞などのアンケートで浮かび上がった。「子供に何があったのか」。その真相から遠ざけられていると訴える被害者家族を訪ねた。

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遠い真相

学校事件事故/1 11年 鹿児島・出水市立中2女子自殺 いじめ隠された

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今年9月、鹿児島地裁であった損害賠償訴訟の口頭弁論の後、中村真弥香さんの吹奏楽部のTシャツを手に無念を語る祖父幹年さん=樋口岳大撮影
今年9月、鹿児島地裁であった損害賠償訴訟の口頭弁論の後、中村真弥香さんの吹奏楽部のTシャツを手に無念を語る祖父幹年さん=樋口岳大撮影

訴訟で次々事実、再調査拒まれ

 ミカン畑沿いの坂を上った海の見える高台にその跨線(こせん)橋はある。鹿児島県出水市の市立中2年だった中村真弥香(まやか)さん(当時13歳)は2011年9月1日の早朝、約4メートルのフェンスをよじ登り、ごう音を上げて走る九州新幹線に飛び込み、命を絶った。2学期が始まる朝だった。

 同居していた祖父の幹年(みきとし)さん(69)によると、その3日前、夏休みだった8月29日の午後1時半ごろ、吹奏楽部の練習から帰宅した真弥香さんは壁にかけた部の黒いTシャツを見て泣いていた。亡くなる前夜には家に電話があり、自室に子機を持ち込んで1時間ほど話し込んでいた。

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