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バス停表示ミスを6歳児が次々指摘 路線図すっかり覚えたバスマニア 北九州市

安元誠志郎ちゃんが書き写した路線図や運行表は100枚を超える=北九州市小倉北区で2019年9月20日、宮城裕也撮影

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 北九州市内を走る西鉄バスの停留所の表示ミスを次々と指摘し、修正につなげている幼稚園児がいる。同市小倉北区の安元誠志郎ちゃん(6)は、字を覚える前から運転手ごっこをしたり、運行表を書き写したりしてきたバスマニア。今では西鉄バスの市内路線図をすっかり覚え、指摘したミスは7件に上る。

 誠志郎ちゃんが表示ミスを指摘するようになったのは今年2月ごろ。同市小倉北区大手町の「ソレイユホール・ムーブ前」バス停の「主な行き先」表示に「小倉北区役所前」がないことに気づいた。父隆治さん(41)が同社にメールで問い合わせて記載漏れが判明、4月ごろ修正された。

自身の指摘で「小倉北区役所前」の表示が追加された「ソレイユホール・ムーブ前」停留所前に立つ安元誠志郎ちゃんと母真理さん=北九州市小倉北区で2019年9月20日、宮城裕也撮影

 その後、同区の「検察庁前」「金田」各停留所でも、実際には行かない目的地が書かれた表記を発見。やはり同区の砂津停留所では、ある系統の行き先に別系統の停留所名があるのに気づいた。ダイヤ改正で替わった行き先が残ったままだった。一緒にいた母真理さん(42)は「『ここに行きたい人が間違えて乗ったら困るよね』と言っていた」と驚きつつ振り返る。

 言葉が話せない頃から自宅前を通るバスや地図に興味を示した誠志郎ちゃん。幼稚園の送迎バス内では帽子をハンドルにして遊び、親類から30年前の市内地図をもらうと現在の地図と熱心に見比べたりしていた。

 そんな様子を見た隆治さんが2年前、西鉄バスの市内路線図を与えると、たちまち夢中に。読めない地名を両親に教わりながら見入ったり、洗面器をハンドル代わりに運転手になりきってシミュレーションしたり。字を覚えると模造紙に路線図や運行表を書き写し、好きな路線を抜き出したり、乗り換え図を書き込んだりして、その数は100枚を超えた。

 今や、市内の路線はすっかり頭に入っている。誠志郎ちゃんの家から記者の自宅(門司区)の最寄りバス停までの行き方を聞いてみると「『砂津』まで行って乗り換えて6番か63番か83番に乗ればいいよ。49番は遠回りだから気をつけて」と間髪入れずに答えてくれた。

 現在の楽しみは毎週末の「西鉄バスの旅」。隆治さんや真理さんと一緒にバスに乗って、市内各地の停留所の様子を見に行くのだ。「バスは細かい道まで走り、雨のときは暗くなって晴れたら明るくなり、天気が変わる時を見られるのがいい。看板や景色を見るのも好き」と車窓からの眺めも楽しむ。

 西鉄バスが今年度、北九州市内で把握した表示ミス8件のうち7件は誠志郎ちゃんの指摘。もちろん園児からの連絡は初めてだ。小さなバスマニアの指摘に、西鉄グループの広報担当者は「表示の確認が行き届かず申し訳ない」と恐縮する一方、「いつもバスを使ってくれて非常にうれしい。将来、一緒に働ける日を願っています」。

 同社への要望を尋ねると、誠志郎ちゃんはこう提案した。「(門司港の)『和布刈(めかり)』から戸畑まで走る74番の運転手は長い距離で大変だと思う。せめて小倉までにしたほうがいいんじゃない?」【宮城裕也】

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