バレエ Kバレエカンパニー「マダム・バタフライ」 底光る命の連環=評・斉藤希史子

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遊郭で出会うバタフライ(前列右)とピンカートン(同左)=写真家・瀬戸秀美撮影
遊郭で出会うバタフライ(前列右)とピンカートン(同左)=写真家・瀬戸秀美撮影

 Kバレエカンパニーの創立20周年記念作として、芸術監督・熊川哲也が選んだ題材は「マダム・バタフライ」。プッチーニのオペラで名高いバタフライこと蝶々夫人を、西洋的オリエンタリズム(東洋趣味)から救い出し、日本人として再生させようとした意気を高く評価したい。

 バレエと日本の所作を融合できるか。米国人士官にもてあそばれ自決する武士の娘をどう描けば、現代人の共感を呼べるのか。苦心の末に仕上がった舞台は全2幕。オペラでなじみの物語は後半にまとめられ、前段として海軍士官ピンカートンの青春時代と、赴任先・長崎の遊郭で少女を見初める場面が創作された(曲はドボルザーク他)。米国の青い空と海の解放感、大門(おおもん)と紅殻(べんがら)格子に閉ざされた郭(…

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