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SUNDAY LIBRARY

岡崎 武志・評『土に贖う』『潜入ルポamazon帝国』ほか

◆『土に贖(あがな)う』河﨑秋子・著(集英社/税別1650円)

 河﨑秋子の短編集『土に贖(あがな)う』は、いずれも北海道の各時代で、格闘し、破れた男たちを描く。大変な力作である。養蚕、レンガ、馬飼、ミンク養殖、ハッカ栽培とかつて国を支えた近代産業へのレクイエムでもある。

 表題作は戦後江別のレンガ工場が舞台。若き頭目の吉正は、酷使される働き手を潰す側にいる。煙突は石炭の煙を吐き出し、怒号と疲労が蔓延(まんえん)し、そんな中、初老の新人が死ぬ。香典の封筒を渡した吉正に、「人の旦那、殺しといてこれか」の声が突き刺さるのだ。

 「蛹(さなぎ)の家」も素晴らしい。明治期の札幌に養蚕をする集落があり、“虫愛(め)づる姫君”のごとく育った少女。しかし父の賭けが失敗し、晴れ着を着せられ、姫は売られていく。「頸(くび)、冷える」はミンク養殖をする青年と、近所の姉弟の交流が悲しい思い出となる。

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