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ベルリンの壁、崩壊30年

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トーマス・アーベ氏
トーマス・アーベ氏

 第二次世界大戦後のドイツを分断し、米ソ冷戦時代の象徴と言われたベルリンの壁が崩壊して30年たつ。融和への期待に浮き立った欧州は今、移民・難民の排斥や英国の欧州連合(EU)離脱などを巡り課題を抱える。壁の崩壊とその後のドイツ統一はどのような功罪をもたらしたのか。3人の識者に聞いた。

旧東独に残る「二級市民」意識 トーマス・アーベ 社会学者(旧東独出身)

 1989年11月9日、ベルリンの壁に集まった人々が写真に納まっている。人々はその後、壁に登って踊り、ハンマーを振るって壁を壊し始めた。旧東独の非暴力の市民デモがもたらした「平和革命」の象徴だ。

 東西ベルリン間の国境が開かれて東独側から西独側に流れ出た人々は、西側世界に仲間入りすることを望んだ。旧西独政府は旧東独の政府や、デモで重要な役割を果たしてきた市民勢力が参加する「円卓会議」と交渉しようとはしなかった。90年3月に旧東独で人民議会選挙が行われた。選挙戦では政権を握っていた社会主義統一党(SED、選挙時は民主社会党に改称)に対し、早期の統一を訴え、コール西独首相(当時)の与党キリスト…

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