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金銭支援の「スマートカード」 各家族が必要な物を購入 ルワンダの難民キャンプ、周辺国から14万人

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難民キャンプ内で月に1度の栄養支援物資の配布を楽しみに待つ母親と子供たち=ルワンダ・キゲメ難民キャンプで2019年7月10日、丹治重人撮影
ルワンダの難民キャンプに避難してきているコンゴ民主共和国の子供たち。カメラを向けると一列に並んでポーズをとってくれた=ルワンダ・キゲメ難民キャンプで2019年7月10日、丹治重人撮影

 アフリカ東部ルワンダには紛争が続く周辺国から逃れた難民のため、複数のキャンプがある。国連世界食糧計画(WFP)によると、国内6カ所のキャンプで暮らす難民は約14万人。今年7月、WFPの視察に同行し、食糧支援や学校給食の他、「スマートカード」など新しい支援の現状を取材した。【丹治重人/写真映像報道センター】

 ルワンダ南西部ニャマガベ郡のキゲメキャンプ。2012年に作られ、今もコンゴ民主共和国を逃れた難民約2万3000人、4000世帯が暮らす。まず訪れたのは母子栄養支援の現場。生後6カ月以上2歳未満の子供約990人と妊産婦約590人を対象に、トウモロコシと大豆の粉を混ぜた「CSB++」と呼ばれる食糧などが月1回配られている。

 7人の子供の母親マカムジマさん(39)は配給の日を心待ちにしていた。「7人のうち3人はこのキャンプで生まれました。母乳だけでなく食糧支援のおかげで元気に育っています。母国に平和が戻れば子供たちと一緒に帰りたいです」

 キャンプ近くのキゲメBグループ学校には小中学生約4800人が通っていた。85%が難民の子供たち。自宅の食事だけでは栄養が不足するケースも多く、成長には学校給食が欠かせない。

 訪問した日に飲んでいたのは、母子栄養支援でも配られていたCSB++。2杯、3杯と飲み干す子供たちに将来の夢を聞くと、ほとんどが「医者になりたい」「先生になりたい」と教えてくれた。

 WFPは食糧支援だけでなく、女子生徒に通学を促すための環境整備にも力を入れている。生理中の女子生徒のための「ガールズルーム」には生理用品や替えの下着が常備されていた。キゲメBグループ学校のノエル校長は「1日30人ほどの女子生徒が利用しています。以前は生理中の女子生徒は家に帰って授業に出ないこともありました。この部屋のおかげでいつも学校にいることができます。退学する女子生徒も減りました」と話す。

 キゲメキャンプでは2015年、食料の現物支給に代わり、「スマートカード」と呼ばれる電子カードによる金銭支援が導入された。難民登録を基に個人情報が登録されたカードがひと家族に1枚ずつ配られ、原則女性が管理している。WFPによると、男性は生活に必要のない買い物をする傾向が強いとのこと。月1回、難民一人あたり900円が支給される。

 4人家族であれば計3600円。ルワンダの公務員の月収が約5000円なのでその7割ほどの収入になる。支給日にカードを機械で読み込み、PINコード(個人を識別する番号)入力か指紋認証で確認が取れると金銭を受け取ることができる。その場で食料や日用品の買い物も可能。内容が決められた現物支給と違い、それぞれの世帯が必要なものを購入できる。

 10人家族のデュサベさん(42)は「今日買ったのは米、トウモロコシ、豆、野菜、せっけん、ボディークリームなど。5万3000ルワンダフラン(約6400円)使いました。食料の現物支給より金銭支給の方が良いです。自ら『選べる』という尊厳が守られるからです」と話した。

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