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パラアスリート交差点2020

楽 「本番」の雰囲気=車いすラグビー・倉橋香衣

倉橋香衣=小川昌宏撮影

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 車いすラグビーの国際大会「ワールドチャレンジ」が10月に東京で行われ、日本は準決勝でオーストラリアに敗れて3位でした。コンディション不良のため私は出場できませんでしたが、プレーのみならず会場の雰囲気を味わえたのは、来年の東京パラリンピックに向けて貴重な経験となりそうです。

     出場チームの実力に差はなく、一つのミスが勝敗を分けます。完璧にプレーするために、個人もチームもディテール(詳細)を詰めなければなりません。昨年の世界選手権を制した日本にとって、3位の結果では満足できません。出場選手はもちろんのこと、敗戦を見守った私もめちゃくちゃ悔しかったです。

     あれほど多くのお客さんが来てくれる大会は、国内ではなかなかありません。声援は間違いなく力になりました。だからこそ、来年の「本番」では、私も日本代表に名を連ね、しっかりと勝利の場面をお見せしたいと、気持ちを新たにしました。

     一方で、大歓声に加え、音響による演出もあり、大会の雰囲気は独特でした。コート内で選手が意思疎通を図りにくい場面もあったようです。東京パラリンピックで、そうした状況に初めて直面し、戸惑うという最悪の事態は免れました。雰囲気を知ることは良いトレーニングになりました。

     私のコンディションは上向きで、既にラグ車(競技用車いす)に乗ったトレーニングを再開しています。ワールドチャレンジで世界トップレベルのスピードを感じ、たくさん練習しなければならないと痛感しました。焦りは禁物ですが、日本選手権(12月20~22日・千葉ポートアリーナ)出場を目指しています。何としても、不可欠なピース(メンバー)と認めてもらい、ジャパンに復帰したいです。

     日本選手権でも多くの方に観戦に訪れてもらい、「スポーツとして面白い」と感じる人が増えてほしいです。ルールが分からずに不安な人もいるかもしれませんが、全く問題ありません。一度、観戦すれば理屈抜きに魅力を感じてもらえると思います。ラグビー・ワールドカップも、そうだったでしょう?(あすは競泳の山田拓朗です)(タイトルは自筆)


     Q ラグビー・ワールドカップで日本が8強入りしましたが、どのように感じましたか。

     A 初めてラグビーを見ました。

     めっちゃおもろいやん。日本だけでなく、海外勢の試合も観戦しました。

     これほどまでにすごいプレーを人間ができるのかと驚きました。尊敬しています。

     試合を見るたびにプレーに対する理解が深まり、楽しさが増しました。テレビで見るために急いで帰宅したこともあります。

     なぜ、もっと前から見ていなかったのか。自分に疑問を抱きました。ハードワークを求められるラグビーに、とても刺激を受けています。


     ■人物略歴

    倉橋香衣(くらはし・かえ)

     神戸市出身。高校までは体操に取り組み、文教大でトランポリンに転向。大学3年だった2011年、トランポリンの練習中に頸髄(けいずい)を損傷し、鎖骨から下の多くの機能を失った。15年から車いすラグビーを始め、18年世界選手権で日本の初優勝に貢献。商船三井所属。29歳。

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