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介護崩壊

高齢化で介護や医療インフラが圧倒的に足りなくなりつつある。家族介護に逆戻りしかねない「超介護危機」がすぐそこに迫っている。2040年に向かって何が起ころうとしているのか。

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2040年への序章/番外編 迫る都市部の危機 在宅医・小野沢滋氏に聞く

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東京23区の要介護者数推移予測のグラフ。2060年には63.9万人に達するとみられている
東京23区の要介護者数推移予測のグラフ。2060年には63.9万人に達するとみられている

 医療、介護危機が予想される2040年にかけて、私たちは何に備え、どんな選択をすればいいのか。亀田総合病院(千葉県鴨川市)で在宅医療部門をけん引し、現在は相模原市で在宅医療専門「みその生活支援クリニック」を運営する小野沢滋医師に聞いた。

 ――全国的に、高齢化率と要介護率が最も高まるのはいつごろでしょうか。

 首都圏では25年以降も高齢者が増え続け、40年から60年ごろまでピークが続きます。50年ごろには、第2の人口の塊である団塊ジュニア世代が後期高齢者になります。地方では、県庁所在地や中規模都市で30~40年ごろピークを迎えるでしょう。ただ、現在過疎と呼ばれる地域は高齢化のピークは過ぎ、あとは縮小するだけ。介護崩壊とは実は都市部の問題。高齢化がさらに進み、生産年齢人口が同時に減って要介護者をヘルプす…

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