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第69期王将戦リーグ特選譜

関西同士の対局は豊島名人が勝ち残留決める 糸谷八段は陥落

王将戦リーグで藤井聡太七段(左)に勝った際の豊島将之名人=大阪市福島区で2019年10月7日午後8時55分、望月亮一撮影

 この対局の前日(11月14日)行われた久保利明九段と藤井聡太七段の対局で藤井が勝ったため、今期の王将戦リーグの行方がはっきりした。

 挑戦者争いは、4勝1敗の広瀬章人竜王と藤井の一騎打ち。19日の最終戦で直接対決が行われる。他の5人は挑戦権争いから脱落し、久保と三浦弘行九段は陥落が決定した。

 3勝2敗の豊島将之名人と羽生善治九段は、藤井が負けていればプレーオフ進出の可能性があったが、挑戦はなくなった。1勝3敗の糸谷哲郎八段は残り2局(豊島、羽生)に連勝すれば残留決定。1敗すると3人目の陥落者になる。糸谷―羽生戦が残っているため、豊島の残留が決まった。

 前日に藤井が負けた状態で本局に豊島が勝てば、順位の関係で上位2人のプレーオフに藤井が進めない可能性もあった。改めてリーグの1勝の重さ、互いの微妙な関係に思いを至らせる。【山村英樹】=▲が先手、△は後手

<第69期大阪王将杯王将戦リーグ5回戦>

2019年11月15日

持ち時間各4時間

場所・関西将棋会館

▲糸谷哲郎八段(1勝3敗)

△豊島将之名人(3勝2敗)

▲2六歩 △8四歩 ▲7六歩 △8五歩

▲7七角 △3四歩 ▲6八銀 △3二金

▲7八金 △4四歩1 ▲4八銀 △6二銀

▲4六歩 △6四歩 ▲4七銀 △6三銀

▲5六銀 △5四銀 ▲6九玉 △4二銀

▲7九玉 △4三銀上 ▲3六歩 △4二玉

▲4八飛1 △3一玉 ▲5九金 △5二金1

▲1六歩 △1四歩 ▲3七桂 △4二金右1

▲9六歩6 △9四歩 ▲4九飛5 △7四歩17

▲6六歩12 △7三桂1 ▲6七銀上 △6五歩15

▲6八金上9△6六歩15 ▲同 角17 △8六歩

▲同 歩 △同 飛 ▲8七歩 △8一飛9

▲6四歩 △6五歩29 ▲8八角 △6一飛

▲1八香11 △9五歩28 ▲同 歩2 △9七歩

▲同 香1 △8五桂 ▲9六香 △6四飛

▲8六歩16 △9七歩 ▲8五歩2 △9八歩成

▲7七角 △4五歩13(第1図)

 同じ時期に関西奨励会に在籍し、棋士になって頭角を現してからは活躍が続く両者。タイトル獲得では糸谷が竜王を獲得して先行した。しかし、豊島は昨年、棋聖、王位の2冠を獲得し、今年は名人に就位。その後2冠は失ったが、現在は広瀬竜王に挑戦中でここまで3連勝とリードしている。

 だが、両者の対戦成績は豊島の15勝5敗と一方的になっている。相手への分析力や洞察力に優れる糸谷だけに、余計に豊島の強さを知り尽くしているのかもしれない。本局は「雁木」に分類される進行になったが、糸谷は4八に回った飛を4九に引くなど「先手番ですが、豊島名人に攻めてもらおうという姿勢」と、将棋プレミアムで近藤誠也六段が語ったように、先攻を許した。

 ▲6四歩と突き出したのは本譜の進行を誘い、▲1八香と手待ちして端攻めも誘った。「本譜はちょっと苦しいと思ったが、9筋を攻めてこられるのなら」と糸谷は局後に語ったが、豊島もと…

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山村英樹

1981年入社。青森支局を経て1986年から東京学芸部で囲碁将棋などを担当。

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