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介護の現場、楽しく歌に
♪トイレのドアを開けたら すました顔しておばあさんが立っている (中略) ここはトイレ! エレベーターはあっちだよ――
「昭和のスター」をイメージしたきらびやかな衣装を身にまとい、振り付けを交えて表情豊かに歌うのは、勤務する介護現場で体験したエピソードだ。ポップな曲調でお年寄りとのやりとりをユーモラスに表現したり、愛情深く見守る気持ちをしんみりと歌い上げたり。暗い話題になりがちな介護だが「しんどいけれど楽しい」。音楽を通し、そんなメッセージを届けている。
名古屋市内にある認知症の人向けのデイサービスで、15年以上にわたり介護士として働く。その傍らで劇団に所属し、夜は稽古(けいこ)に励む生活を送る。「歌は苦手。舞台でもソロで歌ったことなんてなかった」と言うが、2011年ごろに劇団の作曲家に職場でのエピソードを伝えたところ、「面白い」と歌詞と曲を作ってくれた。以来何度も「ネタ」を作曲家に提供しながら曲が増えていき、単独ライブの開催やアルバム制作なども…
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