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台風19号 災害ごみで蓄熱火災 数カ月後に発火例も

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 台風19号の豪雨で浸水した家屋から出た災害ごみが原因で、福島県内で2件の火災が起きた。いずれもごみ置き場から出火し、ごみに混じった危険物などが原因とみられている。一方、過去にはごみの発生から数カ月以上経過して、火災が起きたこともあったといい、専門家は「災害数カ月後でも火災への注意が必要」と話す。【山下貴史】

 1件目の火災は、台風の上陸から5日後の10月17日朝、同県本宮市のごみの仮置き場で発生。家電ごみ置き場から出火し、約4平方メートルが焼けた。環境省は翌18日に注意喚起したが、今度は20日夕、同県須賀川市の仮置き場の可燃ごみの山から火災が発生した。同市の箭内(やない)利昭・環境課長は「可燃ごみの中に混ざった危険物から発火した可能性もある」と推定した。

 こうした典型的な火災とは全く違い、数カ月以上経て起きる可能性があるのが「蓄熱火災」だ。国立環境研究所福島支部の遠藤和人・汚染廃棄物管理研究室長は「東日本大震災の被災地だけで、30件以上の蓄熱火災が起きていました」と話す。約3100万トンの災害ごみが出た東日本大震災では、仮置き場の面積が不足し、各地でごみが高く積み上げられた。福島・岩手・宮城の3県で蓄熱火災は2011年5月から13年6月までに計38件発生した。

 なぜ発火してしまうのか。大震災直後、遠藤室長を含めた専門家らによる「震災対応ネットワーク」がまとめた指針などによると、火災発生のメカニズムは以下の通りだ。

 (1)積み上げ初期のころの可燃ごみは、酸素を使う微生物が活発に動くため、発熱する。

 (2)さらにごみを積み上げると、ごみの重さや、ごみの山で作業するショベルカーなどの重機の重さでごみが圧縮され、熱が外に出にくくなり、こもってしまう。

 (3)ごみの山の高さが5メートルを超えると、ごみの中の発熱の速度がごみの山の表面からの放熱の速度を上回り、蓄熱が促進する。

 (4)蓄熱して80~90度を超えると、草木に含まれる油分が酸化して発熱する。

 (5)温度が上がれば上がるほど酸化して発熱する速度は速くなり、最終的に自然発火する。

 指針ではこうした火災を防ぐ対策として、「可燃性ごみは高さ5メートル以下、一山当たりの面積を200平方メートル以下(畳などの腐敗性のごみはそれぞれ2メートル以下、100平方メートル以下)にする」などと求めている。今回の台風19号の被災地を巡回する遠藤室長は「大きな水害を経験していない自治体ではごみを高く積んでいる所もある」と指摘し、低くするよう指導しているという。

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