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余録

江戸時代に「百珍本」と呼ばれる料理本のブームがあった…

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 江戸時代に「百珍本」と呼ばれる料理本のブームがあった。天明年間に100種類の豆腐料理のレシピを集めた「豆腐百珍」がベストセラーになり、その後タイ、大根、コンニャク、卵などの「百珍」が続いた▲そのうちの一つにサツマイモを使った「甘藷(いも)百珍」もあり、120以上のレシピを「尋常品」「奇品」「妙品」「絶品」の4ランクに分けて掲載している。気になる「絶品」の中には、塩を振って焼くだけの「塩焼きいも」もあった▲すったり、おろしたり、蒸したり……料理人が工夫をこらすのは当然だが、今日にまでいたる不動の人気が焼き芋に集まるのは目黒のさんまのようである。収穫後の貯蔵期間を経たサツマイモが焼いておいしくなるこれからの季節だ▲最近では焼き芋販売を看板にしてきたディスカウント店「ドン・キホーテ」がシンガポールやタイに出した現地店での焼き芋人気が話題となった。木枯らしの中のホクホクのおいしさとはまたおもむきを異にする熱帯の焼き芋である▲近年、カナダやフランスへの焼き芋の売り込みを図ったのは茨城県内のJAで、こちらも試食や販売で好評を得たという。その県内では国内の焼き芋シーズンを前に15トンものサツマイモが貯蔵中の倉庫から盗まれる事件が報じられた▲今、ネットのレシピ検索サイトで「焼き芋」と入力すると、その作り方やスイーツなどが2600件以上も出てくる。そろそろ世界にはばたいてもおかしくはない令和の世の「焼き芋二千六百珍」である。

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