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「人の寛容さが世界を成り立たせる」教皇に救われたシリア難民の恩返し

フランシスコ・ローマ教皇(左)と肩を組んで記念写真に納まるクタイバさん(中央)=クタイバさん提供

 23日から訪日するフランシスコ・ローマ教皇は、社会的弱者への寄り添いを信念とする。そんな教皇が2016年4月にギリシャ・レスボス島から連れ帰ったシリア難民、クタイバ・トゥマアさん(33)に今年9月、初めての子供が誕生した。シリアから呼び寄せたガーリヤさん(24)との間に生まれた男の子だ。「教皇がいなければ今の私も、この子もいなかった」。クタイバさんは、教皇がつないだ命の重みをかみしめている。

 当時、島には欧州を目指す難民や移民が押し寄せていた。教皇は島を訪ね、彼らを激励。受け入れに後ろ向きな欧州諸国に「(難民らを)守る義務がある」と訴え、帰りの飛行機に12人を乗せてローマへ帰った。クタイバさんはその一人だった。

 15年、勤務先だったシリア北部の油田に近い石油化学工場が過激派組織「イスラム国」(IS)に占拠された。苦難の始まりだった。拘束され、工場の稼働に協力するよう脅されたが、応じずにいると指先を押しつぶされ、顔を殴られた。

 解放まで7カ月かかった。この間に兄や同僚を戦闘で亡くし、一人でトルコへ逃れた。

 翌年2月に島へたどり着いたころには、包帯の下の傷口が悪化していた。教皇の島訪問に協力したカトリック信徒団体「…

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