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寄稿

ローマ教皇来日に寄せて 「いのち」軸に世界へ=若松英輔(批評家)

ミサを行うフランシスコ・ローマ教皇=イタリア・ローマで2019年11月9日、ロイター

 2013年に就任して直後から教皇フランシスコの改革は続いている。教会の内部の無駄を省き、機構を改めただけではない。その言動を見ていると、カトリックばかりか、宗教のあり方そのものを変えようとしているかのように見えてくる。

 歴代の教皇たちは「回勅(かいちょく)」あるいは「使徒的勧告」という書物を公にすることで、世界のカトリック信徒たちに呼びかけてきた。しかし、フランシスコの姿勢は違う。彼は信仰や思想を異にする者たちとの「連帯」のために世界各国を訪れている。彼の回勅『ラウダート・シ』の序にあたるところには、次のような一節がある。

 「この回勅では、皆がともに暮らす家についての、すべての人との対話に加わりたいのです」。教皇は、キリスト者、非キリスト者の区分なく語りかけているだけではない。むしろ、教会の外にいる人々に力点を置いている。彼は信仰を同じくする人を増やそうとしているのではない。今世界が直面しているさまざまな不正義という危機を前に、共に働く者を探している。

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