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社説

「桜を見る会」首相答弁 予算委での説明が不可欠

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 「桜を見る会」をめぐり安倍晋三首相が参院本会議で答弁に立った。「私物化」が指摘される実態を国会でどう説明するかが注目された。

     問題は2点に分けられる。

     一つは、なぜ招待客と経費が年々急増したのかだ。首相は「長年の慣行ではあるが、選定基準が曖昧であり、結果として招待者の数が膨れ上がってしまった」と答弁した。

     第2次安倍政権以降に生じた事態なのに、長年の慣行や選定基準などの一般論にすり替えており、これでは説明になっていない。

     政府は今年の招待者約1万5000人のうち首相の推薦が約1000人、菅義偉官房長官ら官邸幹部が約1000人、自民党関係が約6000人に上ることを明らかにした。

     各界の功労者などを招待する本来の趣旨からかけ離れ、自民党支持者の接待に使っていたと言われても仕方ない状況だ。7月参院選の改選議員にも招待枠を割り振っていた。事実上の選挙運動ではないか。

     中でも首相の事務所が突出している。妻昭恵氏の推薦者も含まれる。首相は「私自身も事務所から相談を受ければ推薦者について意見を言うこともあった」と関与を認めた。

     「招待者の取りまとめには関与していない」とした従来答弁からの明らかな修正だ。首相の地元は優遇して当然だという甘えの意識も感じられる。権力者として公私混同を疑われたことを重く受け止めるべきだ。

     もう一つの問題は高級ホテルで開かれた「前夜祭」の経費処理だ。

     首相は「主催者は安倍晋三後援会だ」と認める一方、「後援会としての収入、支出は一切ない」と繰り返した。主催と経理は別だというなら、もっと丁寧な説明が必要だ。

     今年の場合、会費5000円で約850人が参加したとされ、単純計算で400万円を超える。実際の総額はいくらだったのか。

     ホテル側とやり取りした明細書などを示さないのは不自然だ。かえって不適切な処理がなされたのではないかとの疑念を生んでいる。

     首相は「国会から求められれば説明責任を果たす」と言いながら、一問一答形式で追及を受ける予算委員会集中審議は与党が拒否している。

     首相自らが招いた疑惑であり、予算委での説明なしに解決しない。

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