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GSOMIA継続 方針転換に輸出管理巡る日韓対話合意

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 韓国政府は22日、日本政府に破棄を通知していた日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA、ジーソミア)を当面維持すると日本政府に伝えた。同日夕、破棄通知の効力を停止すると発表した。23日午前0時に協定は失効する見通しだったが方針転換した。北朝鮮が弾道ミサイルの発射を続ける中、米国が日米韓連携を維持するため、韓国側に延長へ強い圧力をかけたことが背景にあるとみられる。韓国はまた、世界貿易機関(WTO)の提訴手続きの停止も表明。これを受け、両政府は輸出管理を巡る政策対話を行うことで合意した。

 韓国青瓦台(大統領府)の金有根(キムユグン)国家安保室第1次長が22日午後6時に記者会見し明らかにした。金氏は破棄停止はいつでも終了できるとし、「日本政府も理解した」と述べた。日韓政府間で「輸出管理政策対話が行われる」とも表明し、その間は韓国政府が9月に行ったWTO提訴の手続きを停止させると説明した。

 韓国の発表を受け、安倍晋三首相は首相官邸で記者団に「北朝鮮への対応のために日韓、日米韓の連携・協力は極めて重要で、私も繰り返し申し上げてきた。韓国も戦略的観点から判断したのだろう」と語った。

 経済産業省の飯田陽一貿易管理部長も午後6時過ぎから記者会見し、日韓当局間の局長級の政策対話に向け、課長級の準備会合を開く方針を示した。ただ、飯田氏は「輸出管理当局として判断した。協定とは全く関係ない」と強調。対韓輸出規制強化については「厳格な審査を行っており、今後も個別審査を通じて許可を行う方針に何ら変更はない」と表明した。一方で「韓国側の適切な輸出管理の運用により見直しの検討が可能となる」と安全保障上の問題がクリアされれば、手続きを経て個別に規制を解除する考えも示した。

 協定の破棄は韓国政府が8月22日、日本の対韓輸出規制強化を元徴用工問題に絡む「報復」と認識し、対抗措置として決定した。日本側は「協定と輸出規制は別問題」と主張し、平行線をたどっていた。だが、米国のポンペオ国務長官ら米政府高官らが韓国に協定破棄の撤回を強く要求。最終的に韓国側も米側の求めに応じたとみられる。

 韓国側の協定破棄が回避されたことについて、河野太郎防衛相は防衛省で「しっかりと正常化に向けて判断をいただきたい」と述べ、関係改善の必要性を強調した。ただ、両国間には日本による植民地支配時代の元徴用工を巡る問題が残る。茂木敏充外相は22日、名古屋市内で記者団に「一日も早く国際法違反の状態を是正するよう引き続き強く求めたい」と強調。23日午後に韓国の康京和(カンギョンファ)外相と会談し、元徴用工問題の解決を求める構えだ。

 GSOMIAは、国同士が防衛上の機密情報を提供し合う際に第三国への漏えいなどを防ぐために結ぶ協定で、日韓の間では朴槿恵(パククネ)前政権時代の2016年11月に締結された。当時も韓国政界などで反対する意見があった。効力は1年間で、これまでは毎年更新されてきた。【堀山明子(ソウル)、野口武則、松本尚也】

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