出席議員のスマホ自撮りに驚いた 初めての自民党税調取材
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税制担当記者になって2カ月。とうとう、税制改正論議が本格スタートした。政策決定の最前線に初めて立ち会える期待の半面、緊張を感じて、この日を迎えた。
総会が行われるのは、東京・永田町の自民党本部。毎年この時期になると、大勢の報道陣や省庁・業界団体関係者が税調が行われる会議室を取り囲む。会議は非公開だが、ドアの近くにいれば、出席者の会話が少しは聞こえるかもしれない。過去の担当記者には「良い場所を他の記者にとられないよう、ポケットの両側におにぎりを詰め、立ったまま食事をした」と聞いていた。
党本部に到着したのは開始時刻の45分前。会議室は7階だ。出遅れていないか不安になって思わず各階に止まるエレベーターを途中で降り、階段を駆け上った。ところが到着すると思っていたほどの人出ではない。出ばなをくじかれた気持ちになった。
それでも、記者や省庁関係者が廊下の両側に立ち、「花道」のようになった通路を総会に出席する議員が通り抜けていく。重鎮議員が通るたびに、隣にいた男性が「防衛省です。よろしくお願いします」と頭を下げていた。
報道機関は総会の冒頭の場面を撮影できる。記者やカメラマン数十人の列に加わって部屋に入ると、甘利明税調会長や麻生太郎財務相らが正面に並んでいた。「ここから始まる」と自分の中でスイッチ…
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