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「忘れ物取り戻せた」 避難続く福島・双葉でタイムカプセル発掘

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約35年ぶりに掘り起こしたタイムカプセルから思い出の品を取り出す双葉北小の卒業生たち。「大人になったら一緒に飲もう」と入れた酒や版画の作品などが出てきた=福島県双葉町で2019年11月22日午前11時16分、和田大典撮影

 福島県双葉町立双葉北小学校の35年前の卒業生が22日、当時校内に埋めたタイムカプセルを掘り起こした。双葉町は2011年3月の東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難が続いており、同校も帰還困難区域にある。避難指示区域の一部解除が検討される中、「掘り出そう」との声が上がり、町に一時立ち入りを申請した。

 1984年3月に卒業した53人のうち、男女8人が県内の避難先や埼玉県や京都府などから集まった。「大人になったら一緒に飲もう」と入れたワインの瓶や、文集、メッセージを録音したカセットテープなどが見つかった。8人は「原発事故で古里に残した忘れ物を少し取り戻せた」と喜び合った。

 カプセルは大人になったら開けようと校庭に埋め、成人式や同窓会のたびに話題に上ったが、実現できなかった。東日本大震災の翌12年に開かれた同窓会では、先行きの見通せない避難生活の中で「掘ろう」という声も上がらなかった。

 ところが、同じ同原発が立地する大熊町に続き、双葉町でも来春を目標に一部の避難指示解除が計画されるなど復興が具体化し始めた。掘り出そうとの声が上がり、まちづくり会社の支援も受けて実現した。

 町から南へ約60キロ離れている同県いわき市に避難中の山本敦子さん(47)は「家屋解体で町の風景が変わり胸が詰まる思いだったが、一瞬でも古里の時間を取り戻せてよかった」。カプセルの中身は、12月14日に同市で開く同窓会で披露される。【乾達】

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