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台風19号 避難所長期化 感染症防止へ啓発 高齢者らの健康対策進む /福島

避難所でインフルエンザの予防接種を受ける避難者=福島県郡山市朝日1の市総合福祉センターで

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 台風19号とその後の大雨に伴う被災者の避難所生活が長期化する中、高齢者らの健康管理の重要性が増している。県によると、22日現在で5市31カ所の避難所に863人が身を寄せている。これからの季節は、気温の変化が激しい上、感染症のリスクも増すため、保健師らが高齢者など高リスクの避難者を中心に目を光らせている。【高橋隆輔】

     郡山市は今月6日、避難所となっている市総合福祉センターで、インフルエンザの無料予防接種を実施した。同市若葉町の借家が浸水して避難していた関矢信清さん(70)は「巡回の保健師さんに勧められて来ました。人生で2度目の予防接種です」と話した。

     関矢さんはほとんど病気になったことがなく、これまで感染症予防には無頓着だったが、巡回する保健師らの呼びかけで外出時のマスク着用や手指の消毒に取り組むようになったという。すでに新居となるアパートの契約を済ませており、「もうすぐ避難所を出るが、うがい、手洗いくらいは続けようと思います」と、意識が高まった様子だった。

     市は今月上旬、9避難所で計47人に予防接種を実施した。市保健所の塚原太郎所長は「初期から感染症防止の啓発は続けており、周知はずいぶん進んだ」と話す。現在は青森県から応援で派遣されている保健師のチームが中心になり、毎日避難所を巡回。持病があったり、日中も活動量が少なかったりする人を中心に、継続的に声かけをしている。

     一方、悩みの種が、仕事や自宅の片付けなどで日中避難所にいない避難者らへのアプローチだ。活動量は多いため健康上のリスクは低いとみられるが、「土日も巡回し、避難所内に掲示するチラシで啓発するなどの対策を続けたい」と話す。

     郡山市以外の避難所でも、対策の主眼は同じ。県健康づくり推進課は、避難所を開設した初期段階から巡回を通じ、消毒剤やマスクなどの配備、タオルの共用禁止などを指導。問題のある避難所には改善を求めてきた。また、県内外から応援で来た保健師、看護師らが初期段階に総力を挙げてどの避難所にどんな避難者がいるかの把握に努めたため、それぞれのリスクに応じた対応が可能になっている。

     同課の中島誠子主幹は、避難所生活で特に注意すべき点に、パターン化しやすい食事と、水分の摂取不足を挙げる。提供される食事は種類に限りがあるため、特に糖尿病などの生活習慣病を抱え、移動手段のない避難者に対しては、定期的な声かけや、弁当納入業者に野菜を増やすよう要望するなどしているという。

     また、日中も避難所にとどまる高齢者の中には、トイレの回数を減らそうと水分摂取を控える人もいるため、エコノミークラス症候群への注意を呼びかける。「東日本大震災時の経験からリスクの見立てが立ちやすく、対応はスムーズ」と、震災の経験が生きているという。

     中島主幹は「避難所がある限り緊張感を持って当たりたい。今回、避難所で新たに日常的にケアの必要な方が見つかった例もあり、退所後も家庭訪問などでフォローしたい」と話した。

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