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中島岳志・評 『日本国民のための愛国の教科書』=将基面貴巳・著

 (百万年書房・1848円)

 日本語の「愛国」にあたる英語は、パトリオティズムとナショナリズムの二つがある。両者はよく似ていると捉えられ、時に同一視されるが、著者は全く異なる思想であると強調する。

 パトリオティズムは古代ローマ由来の思想で、共和政的な政治的価値や制度を守ろうとする態度を指す。そこで重視されるのは共和主義的な「共通善」であり、その価値を犯そうとする「暴政」を敵と見なした。そのため、愛国者は多くの場合、反体制派に属し、抑圧的な支配者から「共通善」を守ろうとした。

 一方、ナショナリズムはネイション(国民、民族)の独自性にこだわる思想で、自国の自然や文化、言語、民族への愛着を基盤とする。ナショナリストが重視するのは、同じ文化共同体への忠誠心であり、フランス革命以降に民衆に広まった。

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