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内田麻理香・評 『誰が科学を殺すのか 科学技術立国「崩壊」の衝撃』=毎日新聞「幻の科学技術立国」取材班・著

 (毎日新聞出版・1650円)

 近年の日本は、毎年のように自然科学分野でのノーベル賞受賞者を輩出している。しかし、それと同時に、日本の研究環境の窮状を訴えるノーベル賞受賞者たちの声も高まっているのだ。日本はこの二十数年間、様々な科学技術政策を打ち出してきたにもかかわらず、科学研究が衰退し続けている。その結果を受けてもなお、政府は「改革」を止(や)めないのはなぜか。本書は、その科学技術政策の「改革病」にメスを入れ、科学技術立国・日本が再生するための処方箋を示そうとする。

 日本の研究力の低下は、論文の数と質(引用数が多いものを指す)の低下など、様々な指標で明らかになっている。既に多くの人が指摘する通り、日本の科学研究力の低下は、「選択と集中」の政策を推し進めたことに起因していると考えられる。科学技術における「選択と集中」とは、トップダウンで成果が見込めそうな分野を選んで資金を重点的に配分し、研究の効率を高めようとする政策を指す。この政策のねらいは功を奏するどころか…

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