漢字のルーツ、金文は「筆文字」か 京都の美術館など、鋳造技法解明

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
蓋(ふた)に銘文が鋳込まれた彔簋(周時代、紀元前10世紀)=泉屋博古館提供、深井純氏撮影
蓋(ふた)に銘文が鋳込まれた彔簋(周時代、紀元前10世紀)=泉屋博古館提供、深井純氏撮影

 約3000年前の中国・殷周時代の青銅器に鋳込まれた古代文字「金文(きんぶん)」について、京都市の美術館「泉屋博古館」と福岡県芦屋町の文化施設「芦屋釜の里」の研究グループが製作技法を鋳造実験で解明した。繊細な字をどのように器に表現したか諸説あったが、泥水を付けた筆で鋳型に字を盛り上げた「筆文字」の可能性が高いと結論づけた。金文は後世の書家の手本ともなった漢字のルーツで、青銅器や書の研究に一石を投じる成果だ。【野上哲】

 黄河流域で栄えた王朝の殷(商、紀元前17~同11世紀)、周(同11~同3世紀)では儀礼用の酒器など青銅器が高度に発達し、精巧な造形は世界にも類を見ない。殷では亀の甲羅などに刻んだ甲骨文に続き、紀元前14世紀ごろから青銅器に事績などを記した文字、金文が出現した。金文は拓本が取られて後世の書家が手本とし、研究の対象ともなった。

この記事は有料記事です。

残り1378文字(全文1751文字)

あわせて読みたい

ニュース特集