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「キャプテン翼」現実がマンガに近づき、追い越した 「不毛の時代」に一大ブーム

シュートを怖がるようになった仲間のGKにアドバイスした言葉。「サッカーを楽しむ」という作品を象徴する名言 Ⓒ高橋陽一/集英社

 1981年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載が始まった「キャプテン翼」は、日本のサッカー人気の火付け役となった。それから約40年。日本はワールドカップ(W杯)の出場常連国となり、日本人選手が海外クラブで当たり前にプレーをする時代になっている。作者の高橋陽一さん(59)は「現実がマンガに追いつき、追い越した」と振り返る。

 「小さい頃は野球が好きで、サッカーはよく知りませんでした。でも78年のW杯アルゼンチン大会をテレビで見ていたら、レベルの高いプレーやサッカーの持つクリエーティブさがすごく楽しくて。面白いマンガを描けば、読者もサッカー自体を面白いと思ってもらえるんじゃないかと。それが連載のきっかけでした」

 80年代当時はまだ日本にサッカーのプロリーグはなかった。W杯、五輪出場も遠い「不毛の時代」だったが、主人公の大空翼には「日本のW杯優勝」の夢を掲げさせた。

 「描きながら『日本代表に強くなってほしい』という思いもあったし、いつかW杯、そしてまた五輪に出てほしいという思いも込めていました。大きなことを成し遂げるには天真らんまんで、何にでも前向きに楽しむことが大事と考え、『ボールはともだち』というせりふが生まれました」

 個性豊かなライバルとの戦い。仲間との友情。ドライブシュートやスカイラブハリケーンといった「必殺技」に子供たちは熱狂した。小学生年代の日本サッカー協会登録選手数は、連載が始まった時は約12万人だったが、連載終了の88年には約24万人と倍増。今では小学生の「なりたい職業ランキング」でサッカー選手は野球選手と上位を争う。

 「私だけではなくて例えば『巨人の星』では野球、井上雄彦先生の『スラムダンク』ではバスケットボールの人気が出たり。日本では文化としてのマンガが影響力を持つものなのかなと思います」

 影響を受けた一人が世界で活躍した元日本代表の中田英寿氏(42)だった。その姿に憧れた少年たちが背中を追いかけて成長していく循環は、マンガ家冥利に尽きる。

 「現実がマンガに近づき、追い越されたと中田さんの時は思いました。セリエA(イタリア1部リーグ)でオーバーヘッドキックでゴールを決めたりして『これマンガで描こうと思っていたんだけどな』と」

 「キャプテン翼」はアニメ化もあって世界中に広がり、ジダン氏(元フランス代表)や、イニエスタ選手(元スペイン代表)ら超一流選手も…

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