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特集ワイド

24時間コンビニもう限界 最大手「セブン」改革の本気度は?

一見「時短容認」と映るが……=森園道子撮影

 「王者」の姿勢がはっきりと見えない。コンビニエンスストア各社が「全国一律24時間営業」を見直そうとする中、最大手セブン―イレブン・ジャパンだけはどうも様子がおかしいのだ。セブンはどこに向かうのか。さまざまな弊害を生む終日営業は本当に変わっていくのだろうか。【宇田川恵】

 「24時間営業を根幹とする旧来モデルを変えるのではなく、あくまで継続していく。セブンはその固い決意を表したのだと私には見えました」。そう話すのは、証券大手などで流通業を担当し、その動向に詳しい日本経済大教授、西村尚純さん(59)だ。

 セブンの親会社、セブン&アイ・ホールディングス(HD)は先月、構造改革策を発表した。コンビニのフランチャイズチェーン加盟店は今、人手不足や人件費の高騰にあえぎ、大きな社会問題になっている。このため全国一律の終日営業を改め、加盟店が「時短」を選べる方向に各社はかじを切りつつある。

 セブン&アイHDの井阪隆一社長も記者会見で、「加盟店が安心して経営に専念できる体制作りが優先順位の一番」と主張。そのための対策の目玉として、加盟店が売上高から原価を差し引いた粗利益に応じて本部に支払う「ロイヤルティー」を減額するとした。粗利益が月550万円以下の低収益の店の場合、24時間営業をすれば月20万円、24時間営業をしなければ7万円をそれぞれ減額する――などといった内容だ。

 「セブンは時短営業の容認に動き出したように見えます。でも今回発表した構造改革策の最大のポイントは、時短をする店としない店の支援に差をつけたこと。そして、この支援で本部の利益は年間約100億円減ると強調しました。『これだけやるのだから、加盟店は24時間営業を続けてください』という意思表示ではないでしょうか」

 ローソンは既に加盟店に時短営業を認めているほか、ファミリーマートも来年3月から時短を選択できるようにすると発表した。時短容認の動きが強まる中、24時間営業の店を優遇する方針を明確に打ち出したセブンに違和感を覚える人は少なくない。店舗経営コンサルタント、佐藤昌司さん(42)は「『いつでも歓迎』と客に安心感を与える24時間営業はある意味、必要だと思う部分もあります。でも働き方や環境への対応など、企業が社会的な課題に配慮するのは今や社会全体の潮流です。24時間ありきとも受け取れるメッセージを与えてしまうこと自体、イメージ悪化につながりかねません」。

 セブンは国内の店舗数で3割超のシェアを持つコンビニの覇者だ。「最大手が率先して時短営業を進めなければ、足並みは乱れ、時短が業界全体に広がるのも難しいかもしれません」と佐藤さんは話す。

 加盟店に過重な負担を強いる24時間営業については、既に多くの消費者が疑問を感じており、公正取引委員会も実態調査に乗り出す方針だ。実際に高齢化などで夜間の買い物客も減っている。社会が大きく変化しているのに、時代を先取りして成長を遂げてきたはずのセブンはなぜ、積極的に転換しないのだろう。

 「大きくなりすぎて、身動きがとれなくなっているの…

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