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まっ暗闇のなかで「出会う」…まばゆい光のような感覚

「Dialog in the Dark」(ダイアログ・イン・ザ・ダーク)のロゴ=栗田慎一撮影

 「純度100%の暗闇」の中で120分もすごすソーシャルエンターテインメント施設「ダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)」が11月22日、東京都新宿区の明治神宮外苑にオープンした。全盲のスタッフに導かれながら、大地、水、空気、音、互いの気配や体温を感じるうち、「究極の理想」にたどりつくという。私は、あなたは、暗闇で何を見るか。【東京社会部・栗田慎一】

 DIDは、2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の向かいに建つ、同じ日に開業したホテルの2階にある。受付前のパネルに記された施設のキャッチコピーは「内なる美、ととのう暗闇。」。

 11月下旬、私を含む男性3人と女性5人の計8人がDIDを体験した。初対面で、互いに名前も職業も知らない。個室で作務衣(さむえ)に着替えて素足になり、スマートフォンや時計、貴金属類などいっさいの所持品を置いてゆく。

 照度を落とした6畳ほどの小部屋に入ると、全盲のスタッフたえこさんが「眼鏡をかけた方はいますか」と尋ねた。眼鏡は私1人。手を上げた後、はたと気づき、「はい」と声を出した。たえこさんが私の方へ顔を向け、「これから体験する闇は、目が慣れることもないし、眼鏡も役に立たないと思いますよ」と笑みを浮かべながら言うと、場は和んだ。

 眼鏡を預けながら、裸眼視力が0・01未満で「眼鏡なしでは仕事も生活もできない」私は、なんだかうれしくなった。

 120分の体験をナビゲートする全盲の男性スタッフが小部屋に入ってきた。「暗闇の中では互いに声掛けが大切です。ニックネームで呼び合いましょう」と言い、自らを「いしいし」と紹介し、8人もそれぞれ呼び名を決めた。

 いしいしさんが白杖(はくじょう)の使い方や、相手との距離を測るために手を向けるときは驚かせないよう手の甲を前に出すことなど、「見えない」人には当たり前の心配りを教え、小部屋の明かりを落とした。

 目の前が真っ暗になり、これぞ闇だと思いきや、いしいしさんは「ここは完璧な闇にはなりません」と言った。扉の向こうは明かりのある廊下なので、かすかな光が差し込んでいるのかもしれない。

 言われた通り壁の下方に手をはわせ、茶室のにじり口のような小さな間口をとらえ、そこをくぐって「完璧な闇」の空間の中へ。白杖を左右にはわせながら進むにつれ、足の裏に全神経が集まっていくのがわかった……。

 暗闇体験に先立ち、待合ロビーに待機していた私にDID主宰者の志村真介代表が尋ねた。「今、足の親指を意識していますか?」。質問の意図がわからず、靴の中の足指を確認しながら「意識しているような」と答えると、「では…

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