「患者さんに会ったこともない」と私は断ったが、大谷藤郎(ふじお)さんは「俺が紹介するよ」、そう言って東京都東村山市の国立療養所「多磨全生園」を案内してくれた。
1995年夏、大谷・元医務局長の主導で旧厚生省は「らい(ハンセン病)予防法見直し検討会」を設けた。毎日新聞論説委員だった私は辞退の理由をなくし末席に座った。
文献で知ってはいたが、入所者が語る半生は衝撃だった。家族ぐるみ迫害され、故郷を追われ、閉じ込められ、断種や中絶で子孫を絶たれた。
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