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余録

ドーピング検査官がある陸上選手の家を抜き打ちで訪ねると…

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 ドーピング検査官がある陸上選手の家を抜き打ちで訪ねると、当人らしい男が「すいません、兄は外出中です」とドアを閉めてしまった。結局、家主に連絡してドアを開けさせた▲後で分かったところでは選手はその間にカテーテル(管)で膀胱(ぼうこう)にきれいな尿を注入していた。だがベテラン検査官は最初に採った検体に目もくれず、時間をおいて採らせた検体で薬物をつきとめた(ローボトム著「なぜ、スポーツ選手は不正に手を染めるのか」)▲「飼い犬の薬」「義母にもらった薬草カクテル」「歯磨き粉にまぜられた」「マッサージ師が使ったクリームのせい」「持っているだけの『お守り』」「食べた牛にステロイドが投与されていた」。違反薬物への選手の言い訳集である▲ドーピングの変な言い訳も選手個々のは笑いもさそうが、ロシアの検査機関ぐるみのドーピングでのそれには顔をしかめるしかない。世界反ドーピング機関(WADA)はロシア選手を主要大会から4年間除外する処分案をまとめた▲これはロシアの組織的不正の検証のために同国内の反ドーピング機関から提出されたデータに大幅な改ざんがあったことが分かったからだ。いやはや何度指弾され、処分されてもいっこうに懲りない骨がらみのドーピング体質である▲この処分案通りとなれば東京五輪・パラリンピックも平(ピョン)昌(チャン)冬季五輪同様、ロシアは選手個人の資格でしか出場できなくなる。下手なとりつくろいに赤面させられるのは、潔白な選手たちなのが気の毒だ。

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