アメリカで暮らす主人公のチーが久しぶりに故郷の台湾に戻り、過去と現在を行き来しながら自分の未来を見つけていくストーリー。素朴なタッチの絵が、今を生きる全ての人に寄り添い、優しく語りかけてくれる傑作だ。
祖母が亡くなったという知らせを受けて帰郷したチー。台北郊外にある幸福路は、記憶の中の古里とは様変わりしていた。チーは今、アメリカ人の夫と離婚するかどうかで悩んでいるが、葬儀で会った親戚たちからは「子どもを早く作れ」とせっつかれてうんざり。そんなとき、死んだはずの祖母が目の前に現れてチーを励ます。そう、祖母は生前、チーがピンチになると、いつもそばにいてくれた。物語では、現実の今を描いたパートと、チーが思い出す過去パートが交互に進む。チーは、想像以上に年老いていた両親に気付き、「これからどう生きるか」を、古里で人生を振り返りながら決断する。
絵は、宮崎駿や新海誠の作品のような鮮やかで繊細なそれとは別物。線は決して多くないのに登場人物の表情…
この記事は有料記事です。
残り910文字(全文1333文字)
毎時01分更新
なるほドリ 全国の鉄道会社で、観光列車(かんこうれっしゃ)…
ロンドンから電車で西へ1時間の町、スウィンドンに、ホンダの…
来年の東京五輪・パラリンピックに向けて羽田空港の発着枠が増…