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社説

子どものゲーム障害 防ぐ手立てを社会全体で

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 ゲームに長時間のめり込み、日常生活に支障が生じる「ゲーム障害」について、国の初の実態調査結果が公表された。

     過去1年間にスマートフォンなどでゲームをした10~20代のうち、平日のプレー時間が「3時間以上」の人は約2割に上った。

     プレー時間が長いほどやめづらくなり、健康や人間関係に悪影響を及ぼす傾向がデータで確認された。

     平日6時間以上プレーする人の半数が、昼夜逆転の生活になっていた。4割が「目の痛みや頭痛などがあっても続けた」と答え、「学業成績や仕事の能率低下」は3割の人が経験していた。「友人や恋人などとの関係を損失してもゲームを続けた」という人も15%いた。

     娯楽の域を超えている。

     ゲーム障害は、アルコールやギャンブルなどの依存症と異なり、子どもや若者に多い。ゲームをした人の半数近くが幼児や小学生の時にオンラインゲームを始めていた。8割がスマホでゲームをしている。

     内閣府の2018年度調査によると、スマホは小学生でも4割、高校生なら9割以上が持っている。日々の暮らしにスマホが及ぼす影響力は大きい。

     専門家は、発育段階にある子どもの脳は、ゲーム依存の悪影響を受けやすいと指摘している。

     社会として予防に手立てを尽くすべきだ。ゲーム依存がもたらす悪影響を、親をはじめとして広く各層に啓発することが欠かせない。

     家庭では、のめり込みすぎると健康に悪いことを子どもに説明し、ゲーム時間を含めたルールを親子で決めることが大切だ。プレー時間やインターネット接続を制限できる機種もある。ゲーム以外の楽しみを見つけることも一案だろう。

     すでに依存状態になっている場合は、無理にやめさせようとすると家族に暴力を振るうこともめずらしくない。専門家の支援が必要だ。

     世界保健機関(WHO)が5月、新たな依存症と認定したことを受けて、厚生労働省は調査結果をもとに専門的な診療・相談体制の強化を進める。

     ゲーム業界も来年度、全国的な実態調査をする。官民が連携した取り組みを急がなければならない。

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