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首相主催の「桜を見る会」について、菅義偉官房長官は29日の記者会見で、内閣府の資料に記された「60」という番号が「首相枠」を意味するのか、招待者名簿の復元が可能かどうかなどについて質問に答えた。従来のようにあいまいな回答がほとんどだが、招待者名簿が電子的に保存されていたことなどは認めた。主なやりとりは以下の通り。【統合デジタル取材センター】
――政府としては、この問題に関する説明は十分できているという認識か。
◆分かり得る限りの説明はさせてもらっている。こう思います。
――マルチ商法が問題視されるジャパンライフ会長をめぐっては、招待状などが利用され、政府の桜を見る会がジャパンライフの顧客の信用獲得に使われていた疑いがある。だとすれば、政府が個別の案件ですとか個人情報を理由に確認を避けるのは違和感があるが、政府の把握している事実関係と政府の責任については。
◆繰り返しになりますけれども、桜を見る会の招待者については、招待されたかどうかも含めて、個人に関する情報であり、出席者名をお答えすることは控えたい。こういうふうに思います。
――内閣府の資料にあった招待区分の番号「60」が、首相の推薦枠だったのではないかと野党が追及している。長官は会見で「会の終了をもって使用目的を終えるため、情報がない」と述べた。仮に関連資料がないにしても、当時の担当者への聞き取りなど、何かしら調べる方法はあるのではないか。
◆ご指摘の番号は、招待状の発送を効率的に行うために付しているものであり、会の終了をもって使用目的を終えていることから、これらの情報は保有していないということです。そしてまたこれ、(平成)27年当時のことであり、時間もたっておりますので、なかなか難しいというふうに思います。
――そうなりますと近年、もしくは今年分の招待区分の運用については聞き取りが可能ということか。
◆まず、ご指摘の番号というのは、招待状の発送をもって、会の終了をもって使用目的を終えていることから、現時点ではこれらの情報は保有をしていないということであります。いずれにしろ、27年当時のことでありですね、時間もたっているのでお答えすることは、ここは控えたいというふうに思います。
――仮に聞き取りが難しいとすると、長官が先週公表した首相枠1000人や自民党枠6000人などとした今年の招待者の内訳についても、招待者名簿を廃棄していると言った中での聞き取りだった。そうすると、内訳についても信頼性が揺らぐ事態になりかねないが、整合性について政府の見解を。
◆まず、招待者名簿が破棄されており正確な人数を把握することはできない、こうしたことを国会で申し上げてき…
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